2011年12月15日木曜日

いわゆる「ソーシャルゲーム」

担任の志村です。音楽系の科は明日がライブなので、忙しそうです。
職員室は半分、空いてます。

さて、次年度のカリキュラムに本格的に「ソーシャルゲーム制作」を導入する事になりました。デベロッパ企業と連携して、企画したゲームを実際に遊べるサーバに公開、イベントの企画や機能の実装を段階的にすすめるというプロジェクトです。

さしあたり、遊び半分でソーシャルゲームぽいものを幾つか遊んでの感想です。長らく遊んでいたのはmixiの「サンシャイン牧場」です。国内でヒットしたのは、mixiに飽きてきたユーザにうまいタイミングで投入されて、かなりのヒットとなりました。自分のマイミクも、取り敢えずやっておくという状態で人数が漸次的に増えました。当時はFacebookがあまり浸透しておらず、ソーシャル的な連携で最初のヒットしたゲームだと思います。色々とイベントなどが在りますが、アクティブユーザのマイミクが多いか、リアルマネーを投入しないと面白くありません。勿論、無料でも遊べます。いわゆる「フリーミアム」モデルです。ユーザ数の獲得にはフリーミアムモデルがやりやすく、口コミに近いソーシャルの機能と相まって、

ソーシャルゲーム=フリーミアムモデル

という図式が出来上がっています。
ある一定までは、友達とワイワイ楽しめますが、

課金に手を出すか友達を更に巻き込まないとつまらない

という状態にいずれ、なります。というか、そうならないと課金アイテムは売れません。そこで友達と競いたい人達が課金に手を出して、ビジネスが成り立ちます。そうならないと、サービスしている側は続けられません。
課金に手を出すユーザの割合は少ないですが、それでも全体のパイが大きいので成り立ちます。そこで、課金に手を出さない人は置いてけぼりになります。

上記のサンシャイン牧場は、課金ユーザ以外は離れている感があります。少なくとも自分のマイミクではアクティブユーザが居ません。最初の面白さが無くなると、去っていきます。

今、facebookで盛り上がっている「CityVille」も、それに近い感じになっています。やはり、フリーミアムモデルなので、課金しないとつまらない。

最初に「サンシャイン牧場」にはまった頃を思い出すと、そこの面白さはゲームを通じてコミュニケーションが取れることでした。アバターで対話するのも似ていますが、互助によってゲームを進めるシステムが分かりやすかったのが良かったです。SNSでの仲間との絡みは、日記などの定番があった訳ですが、それほどツッコミようが無い日記を互いに書いても盛り上がらなかったり、そこに在るのは、

対話の減った熟年カップル

のような図式です。リアルで会わない人とSNSで継続的にやりとりすることは、余り必要が無い訳です。旧い同級生を捜してSNSで友達になっても、実はあまり話すことは有りません。

同窓会を毎週開いても盛り上がらない

ということです。そこに「サンシャイン牧場」が出てきたときに、つならない日記以外のコミュニケーションがとれる場が提供されて、面白く感じました。その時の、「新しい知人との絡み方」が提供された事がうれしく、楽しかった記憶があります。

フリーミアムモデルは、置き去りにするユーザを課金ユーザが支える図式なので、かならず「置き去りユーザ」は存在することになります。一緒にゲームした仲間が、また何も絡まない友達に戻るのが寂しいです。

この置き去りユーザを救う方法があると、面白い。

ここから課金かー

という残念感が無いゲームを創れたら良いなと思います。CityVilleも遊んでますが、アルゴリズムが見えてくるともうツマラナイ。絵柄が変っても、やることが同じです。あの中で面白いと思ったのは、マクドナルドやマイケル・ジャクソンのイベントでした。あれがヒントになると思います。リアルの別のものでの「お金を出す価値」に繋がれば、課金に手を出すユーザが増えると思います。

ゲーム内広告」を打ち出したビジネスは、かなり古くからありますが大成功とは言えません。そこでオンラインゲームのクラウドなら、でユーザのターゲットを巧く観ながら動的に広告配信が変えやすいので、ビジネスとしては成り立つし、ユーザが付いてくると思います。全部、バーチャルの物にお金を出させるのは、ユーザ数を増やすことを考えると無理です。

「アバターの洋服買う心理が分からない」

っていう人達を巻き込む作戦が、今後は必要です。