2011年8月13日土曜日

「創りたい?」かを考えてみる(その3):アイデアのゲーム化

さて、「創りたい」の必要性、「創ってみない理由」などを書いてきましたが、
ここからは創ってみてからの話。

人材募集がされている企業のサイトを見ると分かりますが、ゲーム業界への就職で必要なのは提出する作品です。ゲームプランナーの場合は、ゲームのアイデアをまとめた企画書です。ここでちょっと考えるのが、

「自分のアイデアをパクられて商品化されたりしたら面白くないな、分け前クレ」


というような発想です。ゲームのアイデアだけなら、無数に有るでしょう。それもゲームになるのか、というネタは探せばある程度の数が見つかります。そうだとしても、それがゲームになるにはかなり、手間がかかります。

例えば昔、

「鍋料理のアクを掬うゲーム」


というアイデアを出した人が居ました、斬新です!それをゲームにするとして、

「画面の中のお玉をアクの辺りに合わせて掬う」


という操作をするとします、実はこれ、どんなゲームも似たようなことをしています。

お玉をターゲットスコープにして、アクをテロリストや軍人にすればFPSです、お玉をハンマーにしてアクをモグラにするともぐらたたきです。単純に画面で再現したとしても、やり慣れてくると条件反射で遊ぶレベルでは画面の中の絵柄は記号化されて判断されて、モグラたたきもFPSも同じになります。ということは、アルゴリズムが同じなのでプログラムも同じということです。新規性は薄く、そして独自の面白さを込めるには、更なる「何か」が必要です。

「敵が出てきて倒れる」とか作ればゲームなのか、というと、

「面白くなければゲームじゃない」

と思いませんが?ゲームは遊んで面白くてナンボのものです。ゲーム機で動けば「ゲーム」で片付けて、それが目標で終わりじゃないです、「クソゲー」じゃ嫌ですよね。

そこの「アイデアの磨き方」が玄人の仕事です。